米英が連攜してイエメンに対し連続して大規(guī)模な攻撃を加えた後、紅海地域の情勢は収まるどころかさらに緊迫している。市場関係者は、海運會社が紅海を迂回する航路の選択をさらに延長する可能性があり、それによって輸送コストが急増すると予測している。

船舶ブローカー會社クラークソンズのデータによると、2023年1月第1週、紅海を経由してスエズ運河を出入りするコンテナ船の數は前年同期比で90％減少した。紅海貿易航路の中斷が継続すれば、世界のインフレが再燃する可能性がある。

船會社が航路を変更して喜望峰周辺を迂回しているため、輸送コストが上昇している。アジアからヨーロッパへの一部航路では、コンテナ運賃がここ數日でほぼ600％急騰した。同時に、米國ルート市場の運賃も大幅に上昇し、値上がり率は約50％に達している。

JPモルガンは警告している。世界の輸送コストが持続的に上昇すれば、商品価格を押し上げ、今後數か月の消費者物価指數は上昇する可能性がある。

米國向けの運賃が急騰

紅海危機により、歐米向け運賃が急騰している。上海輸出コンテナ運賃指數（SCFI）のデータによると、米國向け運賃は40％超、歐州向けは10％超上昇し、SCFI指數は7週連続で上昇し、2200ポイントを突破した。2023年12月以降、紅海地域の値上げ効果により、歐州向け運賃は2.6倍以上、米國向けは1.4倍に跳ね上がっている。

上海航運取引所のデータによると、1月12日の上海輸出コンテナ総合運賃指數は2206.03ポイントで、前回比16.3％上昇した。

パナマ運河の通航効率の影響により、北米航路の運航力が逼迫し、コンテナ市場の運賃が急騰している。1月12日現在、上海?米西海岸および米東海岸主要港の市場運賃はそれぞれ1FEUあたり3,974ドルおよび5,813ドルで、前回比で43.2％および47.9％の上昇となった。

歐州航路の運賃上昇幅はここ數週間と比べて縮小したものの、紅海情勢の悪化に伴い、アジアから北歐および地中海への船の通行コストが増加しており、運賃の上昇は継続する可能性がある。

運賃の上昇は他の航路にも波及している

紅海危機により、歐州航路の運航は赤字から黒字に転じ、アメリカ航路ではさらなる利益を得ている。今回の危機は大國の駆け引き、多國間の経済的利益、そして宗教的要因を網羅しており、変數が多く、短期的な解決は困難だ。

アジアからヨーロッパおよび米東海岸へ向かう多數の船舶が喜望峰迂回を第1四半期、あるいは上半期にわたり継続する可能性がある。これは高い運賃を維持し、過剰運力を吸収するのに役立つ。ただし、運賃の上昇幅には限界が生じる可能性があり、カギは市場の需給バランスにある。

Xenetaのチーフアナリスト、ピーター?サンド氏は、危機が長引くほど、グローバル海運への影響が大きくなり、コストも継続的に上昇すると述べた。解決には數か月を要すると見込まれており、短期間での解決は難しい。

歐州はロシア?ウクライナ紛爭と紅海危機の連続的な影響で経済が軟調に陥る一方、アメリカ経済はソフトランディングの可能性が高く、國民の消費が継続しており、米國向け運賃の上昇を支えている。船會社とフォワーダーは、米國向け航路が主要な収益源となると予測している。

歐米の需要回復の狀況は舊正月明け、3月に明確になる見込み。米國の利下げとインフレ抑制が実現すれば、需要は回復する可能性がある。

複數の船會社およびフォワーダーは、紅海危機がより長期化すると見込んでいる。2023年12月中旬に紅海通航を停止して以來、業(yè)界は1月後半からアジアで船舶およびコンテナ不足に直面する可能性を見積もっている。運賃の上昇は主要航路全體に波及する。